リモートおはなしNana
(おはなし結芦花ホーム担当)
新型コロナウィルスの感染予防のため、高齢者施設への立ち入りができず、双方向で楽しめるZoomを使ったリモートおはなし会を、特別養護老人ホーム芦花ホームで、2020年8月から始めました。対面とは違う、Zoomおはなし会のノウハウを蓄積して、今は「リモートおはなし会のパイオニア」を自負しています。
テレビ画面を挟んでいても、言葉を交わしたり、手をふりあったり……。
想像以上の一体感で盛り上がります。リモートを使った楽しさ、良さ、難しさを経験しながら、新しい時代のおはなし会を行っています。
★2022年3月28日(月) 14:50〜15:20
★場所 : 芦花ホーム レストラン
★担当者 担当者 3名 芦花ホーム入所者 8名
★プログラム
1. 挨拶 入所者さんのお名前を呼んで、一人ずつご挨拶
2. 指体操 「もしもしかめよ」
3. 歌 「高原列車は行く」「あんたがたどこさ」(歌詞の「さ」の部分で手を打った)
「花」
4.絵本 「ありがとう」
5.歌 「仰げば尊し」
6 絵本 「東京さんぽ絵本」
7.歌 「東京音頭」
◆所感
・今回からGoogle Meet を使いました。こちらの画面では、絵本などが白く写って見にくかった
のですが、入居者さんの側ではよく見えたそうです。
・「あんたがたどこさ」は、身体遊びとして「さ」の部分を、手で打ってもらいました。
歌と動きを、一緒に楽しんでくださったそうです。
・これらのように、利用者さんの様子を、すぐにスタッフから聞けるのが、現地でおはなし会を行
うメリットでした。
・「仰げば尊し」を歌ったときは、目頭を押さえている、うつむいている、目が遠くを見ているな
どの利用者さんの様子が、画面ごしに見えて、過去を思い出すお手伝いができたかなと、思いま
した。
・今回から、芦花ホームのレストランにて、ホームのネットワークにつながっているパソコン
を使い、Google Meet でリモートおはなし会を行いました。
芦花ホームに、外部の人が入れるスペースができた事、私たちがリモートおはなし会を、コロナ
第一波から行い続けて、他のボランテアさんがホームに入れない時にも、利用者さんたちへ楽し
みを届け続けた事が、今回、施設の一部をお借りできる事につながったようです。
当初はお金が無く、リモートに適切な会場探しに苦労しました。しかし助成金のお陰で、リモ
ートに十分な設備がある有料会場を借りることができて、リモートおはなし会をつづけられまし
た。この継続が、次のステップにつながれると希望を持ちました。
★2022年2月25日(金) 14:50〜15:20
★場所 : ななつのこと小林自宅
★担当者 担当者 3名 芦花ホーム入所者 8名
★プログラム
1.挨拶 入所者さんのお名前を呼んで、一人ずつご挨拶
2.指体操 「もしもしかめよ」
3.歌 「旅笠道中」「湯島の白梅」
4.絵本 「ありがとう」
5.絵本 「東京さんぽ絵本」
6.歌 「東京音頭」「仰げば尊し」
◆所感
・小林さんが、自宅のPCでホストを務め、「ななつのこ」会場にいる柴田さんと渡辺さんをつないで行いました。宮下さんは自宅で見学しました。
・プログラムは内容も春らしく、まとまりがあってよかったです。
・歌を一緒に歌ってくれたり、絵本が卒業式をテーマにしたものだったので、思い出を語ってくれたり、「仰げば尊し」で涙を見せてくれたり、反応もよかったです。
・「東京さんぽ絵本」は、上野、銀座、隅田川の部分の抜粋でしたが、花火の絵が画面で見ると絵本以上にきれいでZoomならではと思いました。
・課題は、リモートの発信場所が2ケ所に分かれて行った為、時間調整など、意志の疎通が難しかったことです。
前回は、順番をきちんと決め時間なども測って行ったので、問題はなかったのですが、今回は「ななつのこ」での最初の接続がうまく行かなかったため、時間が押して焦りました。このような時のために、今後は、各演目の時間を測ってタイムスケジュールをきちんとしておくこと、チャット機能かラインのグループ通話を使って連絡を取り合うことなどを確認しました。タイムキーパーを決めておいてもいいと思います。
日: 2022年1月28日(金) 14:45~15:15
★場 所 :各自宅から
★人 数 :担当者 4名 芦花ホーム入所者 6名
★プログラム
1. 挨拶 入所者さんのお名前を呼んで、一人ずつご挨拶挨拶
2. 指の体操 もしもしかめよ
3. 絵本 「いも じゃがいも・さつまいも」
4. ミニ指体操 「おにはそと ふくはうち」
5. 詩 「みちしるべ」
6. 歌 ①小樽の女(ひと)よ ②ソーラン渡り鳥 ③雪の降る町を
7.絵本 「東京さんぽ絵本」
8.終わり 東京音頭
◆所感
・コロナ感染予防のため、有線LAN使用のメンバーがホストになり、各自宅と芦花ホームをつないで行いました。
・「いも」の絵本は、植え方、収穫の様子などに、「そうそう」と頷いてくれる方々がいました。育てた時の事を思いだしながら、聞いてくださったようです。
・歌は「小樽の女よ」に「懐かしい」の声も。
・東京音頭の前に「東京さんぽ絵本」で上野、銀座、隅田川の風景を紹介しました。銀座の風景に「懐かしい」の声や、上野の絵の桜をアップで映すと「あら桜ねぇ」の声が出て、東京の風景を楽しんでくださったようです。
・東京音頭は全員で歌ったのですが、音がずれて聞き苦しくなってしまいました。反省です。
★開催日: 12月17日 15:15〜15:30
★場 所 :コミュニティカフェ ななつのこ
★担当者 :4名 芦花ホーム入所者 5名
★プログラム
1. 挨拶
2. 歌 ①ホワイトクリスマス ②北の宿から ③お正月
3.おわり 「東京音頭」
所感◆
・芦花ホームの電波に不具合があり、リモートでおはなし会ができませんでした。
・そこで録画で後日、届けました。
・今年最後のおはなし会なので、担当者たちはサンタの衣装や帽子を身につけて、ホワイトクリスマスまではクリスマスムードで、最後はお正月で締めました。
★開催日: 11月26日(金) 14:50~15:15
★場 所 :コミュニティカフェ ななつのこ
★人 数 :担当者 4名 芦花ホーム入所者 5名
★プログラム
1. 挨拶 入所者さんのお名前を呼んで、一人ずつご挨拶
2. 指の体操 もしもしかめよのメロディで
3. 手遊び 「やきいも ぐーちーぱー」Withお芋の絵
4. クイズ 「名セリフを言ったのは誰?」
5. 紙芝居 「金色夜叉」
6. 歌 ①金色夜叉 ②たきび唄 ③赤城の子守歌
7. おわり「東京音頭」
所感◆
・人数も5人と少なかったのですが、認知との関係か、反応を示す人より、示さない人の方が多いようでした。
・紙芝居は長いので、名場面を中心に読みました。
・クイズから紙芝居、歌と「金色夜叉」でつなげました。
・歌は童謡や流行歌が喜ばれるようです。今回も、楽しそうに歌ってくださいました。
★開催日: 10月22日(金) 14:50~15:20
★場 所 :コミュニティカフェ ななつのこ
★人 数 :担当者 4名 芦花ホーム入所者 11名 (9月とは別の方々)
★プログラム
1.挨拶 入所者さんのお名前を呼んで、一人ずつご挨拶
2.指体操 もしもしカメよのメロディで
3. 俳句クイズ 「ここに入る言葉は何?」
4. 指の体操 「いわしのひらき」
5. 歌 ①童謡「里の秋」 ②「古城」三橋美智也 ③「ちゃんちきおけさ」三波春夫
6. おわり 「東京音頭」
所感◆
・入所者さんは「歌を喜ぶ」との施設側の意見を受けて、歌を中心にプログラムを組みました。後日、今まで以上に盛り上がったと、芦花ホームの方からお話がありました。
・「いわしのひらき」は、前回は手の返しが少しやりにくそうだったので、高齢の方の意見を聞いて、改良しました。今回は、みなさんが手を動かして、楽しんでくださったようです。
・途中、芦花ホームがZoomの接続を切ってしまうアクシデントがあり、時間が足りなくなったため、予定していた「かきやまぶし」の絵本は省略しました。
施設内風景
合唱
★開催日: 9月24日 14:50〜15:20
★場 所 :コミュニティカフェ ななつのこ
★人 数 :担当者 4名 芦花ホーム入所者 10名
★プログラム
1.挨拶 入所者さんのお名前を呼んで、一人ずつご挨拶
2.指体操 もしもしカメよのメロディで
3.俳句クイズ 「ここに入る言葉は何?」
4.指の体操 「いわしのひらき」
5.歌 ①童謡「里の秋」 ②「リンゴ村から」三橋美智也
6.狂言えほん 「かきやまぶし」
7.おわり 「東京音頭」
所感◆
・俳句クイズ は、職員の方が句を繰り返して言ったり、入所者さんに声を掛けたりで、テンポよくできました。入所者のみなさんの反応がよく、笑い声も上がっていました。職員の方たちの協力があると、盛り上がると実感しました。
・「いわしのひらき」は、手の返しが少し難しかったようです。動きをもっと大きくした方が、入所者さんは見やすく、動きやすいようでした。今後は別バージョンでやってみたいと思います。
・「里の秋」は最初に斉唱した後、メンバーたちで合唱しました。歌に厚みが出て、とてもよかったです。
・「かきやまぶし」は、山伏のセリフを狂言調で読みました。カラスが鳴く場面では、入所者さんが鳴き声を出してくださって、読み手の先を行っていました。
★開催日: 8月27日 14:50〜15:20
★場 所 : コミュニティカフェ ななつのこ
★人 数 :担当者 4名 芦花ホーム入所者 9名(7月とは別の方々)
★プログラム
1.挨拶 入所者さんのお名前を呼んで、一人ずつご挨拶
2.指体操 もしもしカメよのメロディで
3.絵本 あさがおさいた
4.クイズ この歌の職業は?
5.紙芝居 みぃちゃんの夏
6.東京音頭を全員で合唱
所感◆
・ご挨拶で入所者の方の名前を呼ぶと、手を高く上げて返事をする方が多かったです。また、柴田さんの歌の演目中で「先生~」と、演者へ話しかけた方がいました。画面がテレビ放送ではなく、双方向のLIVE映像だという認識が、入所者さんにできた事がうれしかったです。
・「歌クイズ」職業当ては、答えを3択にしたら、正解がたくさん出ました。男性たちがクイズに出た歌を、大きな声で歌っていました。特にバスガールが盛り上がりました。 懐かしい歌だったせいか、歌ったり、手拍子を打つ方もいました。
・今回は、紙芝居「みぃちゃんの夏」も、歌をたくさん歌いました。
★開催日: 6月25日 14:50〜15:20
★場 所 : コミュニティカフェ ななつのこ
★人 数 :担当者 3名 芦花ホーム入所者 7名(6月とは別の方々)
★プログラム
1.挨拶 入所者さんのお名前を呼んで、一人ずつご挨拶
2.指体操 もしもしカメよのメロディで
3.絵本 あさがおさいた
4.クイズ この歌は…どこの川・湖・海?
5.紙芝居 みぃちゃんの夏
6.目の散歩 ドローン映像で見る花火鑑賞
7.東京音頭を全員で合唱
★所感
・絵本「あさがおさいた」では、あさがおの花が徐々に大きくなっていく様子が、本では小さいがZoomはアップで映せるので、入所者の方たちは、よく見えてよかったそうだ。また紙芝居も、大きく見えた。Zoomの特性をうまく生かした、新しいおはなし会のスタイルができてきた。
・歌クイズは、明らかなヒントがないと答えを出すのが難しかった。3択で正解に挙手してもらう程度がいいかもしれない。
・美声のボランティアの歌声に、拍手が沸いた。
・花火の動画は、手を叩いて喜んだ方がいた。芦花側の画面が固まる事があった。重かったのかもしれない。今後、動画を選ぶときは軽いものにしたい。
令和3年7月号
芦花ホーム広報委員会発行
芦花ホームの広報紙に、リモートおはなし会の様子が紹介されました。
★開催日: 6月25日 14:50〜15:20
★場 所 : コミュニティカフェ ななつのこ
★人 数 :担当者 5名 芦花ホーム入所者 7名(5月とは別の方々)
★プログラム
1.挨拶 入所者さんのお名前を呼んで、一人ずつご挨拶
2.指体操 もしもしカメよのメロディで
3.絵本 おどろきいっぱい!トマト
4.クイズ この歌を歌った人はだれ?
5.紙芝居 みぃちゃんの夏
6.東京音頭を全員で合唱
★所感
・紙芝居「みぃちゃんの夏」は、今の季節に合った前半部分だけを、利用者さんのテンポに合わせてゆっくり演じました。みなさん物語の世界に入り込んで、楽しんでくださいました。
・歌を聞いて、それを歌った歌手名を当てるクイズをしました。利用者さんたちは、「愛染かつら」の主題歌を聞くと、映画を見に行った話で盛り上がりました。また「瀬戸の花嫁」は、途中から大合唱になり、歌い終わると自分たちで拍手していました。歌を選ぶ時に、古い歌を選びがちですが、新しい歌でも盛り上がるので、これからも積極的に入れていきたいです
・後日、芦花ホームの職員さんから、「『お陰で笑顔とパワーをもらった』と、言った利用者さんがいました」と、うれしいメールを頂きました。
★開催日: 5月28日 14:50〜15:20
★場 所 : コミュニティカフェ ななつのこ
★人 数 :担当者 3名 芦花ホーム入所者 9名
★プログラム
1.挨拶 入所者さんのお名前を呼んで、一人ずつご挨拶
2.指体操 もしもしカメよのメロディで
3.絵本 おどろきいっぱい!トマト
4.クイズ この歌を歌った人はだれ?
5.紙芝居 こんやのおかず
6.東京音頭を全員で合唱
★所感
・絵本はアップにできるので、小型の本でも見やすく、リモートに適していました。
・マイクなしのZOOMのため、歌が入居者の方とずれてしまいました。
・入所者のみなさんは、指の体操、紙芝居などを楽しんでいました。瀬戸の花嫁を大きな声で歌ったり、東京音頭は、こちらがリードする前に、入所者だけで盛り上がって歌っていました。
楽しい時間をすごしました。
おはなし会実施者の新型コロナ感染予防のため、中止しました。